女性の更年期で関節痛の原因(こわばり、関節の痛み)と改善法とは?

関節
女性の更年期で関節痛の原因になるのは一体どんなことなのでしょうか?痛みを放置しておくと、関節の変形などにつながることもあります。関節の痛みやこわばりの改善方法と一緒にご紹介していきます。

関節痛の原因はエストロゲンの減少

更年期(45~55歳)には、手の指や手首などに違和感があるようになり、ときにはしびれや痛みを感じることがあります。特に手は家事や育児、仕事などでよく使いますので、何かをするときに、手足に痛みを感じるのは、見た目以上に本人には大変なことです。手を充分に使えないことで、物を落としやすくなることや、掃除や洗濯、買い物や子供の抱っこや介護などで手に力が入らないと生活にも影響を与えます。

このような関節痛の症状は、加齢やエストロゲンの減少によって、関節を支えている軟骨や筋肉の衰え、関節内の水分が減少することや、血液の循環が悪くなることで起こるといわれています。エストロゲンは炎症を抑える効果がありますが、エストロゲンが減ってくると関節の炎症などを抑える効果も減りますので、痛みが顕在化してくる場合もあります。症状としては、関節がなる程度から始まります。

肩、手指、膝などの関節痛やこわばり、腫れや皮膚をありが這うような感じを訴える場合が多いです。更年期世代の手指の関節痛やこわばりは、更年期障害の一つの症状であることや、変形性関節炎などでも起こります。しかし、手指のこわばりや痛みが、関節リウマチの初期に最も起こりやすい症状でもあるので、注意が必要です。関節リウマチの場合には、朝の手指のこわばりや手の指、足の関節の痛みと腫れなどが一か所ではなく、複数の関節におこることが特徴です。

手のこわばりは起床時が一番強くなっており、時間が経つにしたがって、段々軽くなります。疲れやすく、だるいなどの症状や微熱などの風邪の初期のような症状が起きることもあります。更年期による関節痛なのか、関節リウマチなどの初期症状であるのか見分ける必要があります。

痛みの背景に病気がないか確認

更年期で関節が痛むという場合はそれほど問題ないのですが、痛みや違和感の原因が関節リウマチなどのときです。関節リウマチは膠原病のひとつで、原因はよくわかっていませんが、体内の免疫システムに異常が起こって自分の正常な細胞を攻撃してしまうことで、関節に炎症が起こり、指の痛みやはれや変形を引き起こす紡機です。

関節リウマチは起床時に手のこわばりがみられますが、朝のこわばりは更年期にもよくおこります。更年期の症状の場合には、手を握ったり開いたりすると、数分ほどでおさまります。しかし、1時間以上続く場合には、関節リウマチの疑いが高くなります。関節リウマチかどうかは血液検査でわかりやすくなっています。関節リウマチは早期治療が重要と言われているので、痛みや違和感が続く場合には、「更年期外来」「リウマチ科」「膠原病科」「整形外科」を受診して、病気ではないかということを調べてみるのもいいでしょう。

また、関節痛の痛みがつらい時には、手の関節をあまり使わないような生活をしましょう。関節痛の辛い時期は、指先に強い力を加えたり、重い荷物を持ったりと手の関節を酷使する作業は避けましょう。

過度にストレスがあることは、女性ホルモンの減少によって乱れがちになっている自律神経のバランスをさらに乱すので、ストレス解消のためにしっかりと休息を取り、リフレッシュを心がけましょう。家事をするときには家族に手伝ってもらうのもいいですし、最新家電などを使って、手を使わないようにするのもいいですし、買い物などで重たい荷物があるときには配送をお願いするのもいいでしょう。

セルフケアとしては、食事と適切な運動を。

普段の食事では、血行を促す食材を積極的に食べることがおすすめです。レバー、大豆製品、バナナ、牛乳、卵などのビタミンB群を多く含む食べ物は血行を促してくれます。かぼちゃ、モロヘイヤ、アボカド、アーモンドなどのビタミンEを多く含む食材はホルモンバランスを整える作用も期待できます。

更年期には女性ホルモンのエストロゲンが急激に減っていきます。エストロゲンには骨密度を正常に維持する働きがあるので、閉経後は骨粗しょう症にかかりやすくなるために、乳製品や小松菜などのカルシウムを多く含む食品も積極的にとるといいでしょう。食事は和食中心だといいでしょう。一日に1~2回は魚を取り入れましょう。緑黄色野菜を使った副菜を手のひら大の小鉢で1~2皿分、昼夜に増やして摂取するとバランスが良くなります。

デザートは皮ごと食べられるブルーベリーやリンゴなどの栄養価の高い旬のフルーツを一日200g取り入れましょう。大豆製品などは女性ホルモンに近い成分を摂取できます。生活面では、お風呂の入りながら体をマッサージすることや、ラジオ体操やウォーキング、水泳などの適度な運動で血行を促進させるといいでしょう。お灸や鍼治療なども血行を促進させることにいいですので、自分で手軽にお灸をできるように、シール鍼や台座灸などで自分のリラックスタイムにお灸や鍼をするのもいいでしょう。ストレスの緩和にもぴったりですので、ぜひお試しください。

手指の変性疾患は軽い腱鞘炎からはじまる

手や指の病気の多くは腱や靭帯、関節などが変形する変性疾患と呼ばれるものです。患者の多くは女性で、年齢的には50代がピークになります。しかし、手や指の違和感は放置しやすく、60歳前後になってから、関節が変形することや、痛みが増すことで病院を訪れる方も多くなっています。変性疾患は、軽い腱鞘炎から始まります。指を曲げたときにカクンと指が曲がらなくなったりする場合には注意が必要です。

違和感はあるけれど痛みもないしたいしたことないと放っておくと、段々と痛みやしびれを感じたり、変形したりと深刻な病気につながります。手指の不調は、エストロゲンの減少にも関わっており、エストロゲンは生殖機能以外にも脳や中枢神経、循環器、皮膚、泌尿器、骨代謝などの女性の様々な機能を調節する作用があります。エストロゲンの減少により、これらの作用が失われて、体が変調をきたし、様々な不調が起こりやすくなります。手指の痛みやしびれも、エストロゲンが短期間で急激に低下する人ほど、症状は重くなる傾向にあります。更年期がなかった場合や更年期が軽かったといった場合にも注意が必要です。

閉経前後に発症した指の違和感を更年期と気づかずに放置すると、10年後には関節が変形してしまう可能性があります。更年期症状の緩和には、女性ホルモンの補充療法がありますが、乳がんや子宮がんのリスクも増しますので、注意が必要です。手指の違和感を感じることや、痛みを感じたときには、女性ホルモンを補強するために「エクオール」の摂取がおすすめです。エクオールは女性ホルモンであるエストロゲンとよく似た働きをします。

大豆製品の摂取により、体内でエクオールを作れる体質の人もいますが、日本人の場合、体内でエクオールが作れる割合は約半分です。エクオールにはサプリメントも販売されていますが、サプリメントでは、指の違和感などはなくなりませんので、あまりにひどい場合には、医師に相談するのもいいでしょう。手指を使いすぎたら、冷やして休ませることや、女性ホルモンの急激な低下を防ぐことが必要になります。